texted by KNJ & TOP DOCA
special thanks to 楠本千尋 (SHOOTING STAR)

LONERY&BLUE BOY/ FERDIE NELSON
CONFUCIOUS / DON DRUMMOND
(TOP DECK JY-1/JY-13)
  数ある SKATALITES のセッションの中でも最高と評される事の多いTOP DECKレーベルにおいて 比較的入手が容易なアルバムである SKA BOO DA BA にもこの曲は収録されています。 資料によると 1964年11月に COXSONE DODD のSTUDIO ONEを使用しJUSTIN YAPのプロデュースの元、録音がなされたそうです。タイトルは中国の思想家「孔子」を意味し、マイナー調でどことなく東洋的なムードを 醸し出すこのようなの曲調は FAR EAST SOUNDと当時形容されたとの事です。
WESTERN SKA / FERDIE NELSON
THE REBURIAL / DON DRUMMOND
(TOP DECK JY-3/JY-7)
  一般的にはSKA DOWN JAMAICA WAYとして知られているHARD SKA TUNE。ここではシンガーのFREDIE NELSONEに焦点を当ててみましょう。 データによると彼はレーベルオーナーであるJUSTINE PHILIP YAPの近所に住んでいた友人でありTOP DECKに6曲ほどの録音したこと以外は謎に包まれています。他のレーベルなどでの録音は無かったようです。タイプとしてはJACK SPARROWやBONGO MANに近い雰囲気を持つシンガーと言えましょうか。 93年にリリースされた好オムニバスSKA DOWN JAMAICA WAYにおけるこの曲のデータによると、64年11月にSTUDIO ONEで録音されており、このセッションでのバックTHE SKATALITESですが、TOMMY McCOOKは含まれておらず、DENIS SKA CAMPBELがセカンドテナーとして参加しています。またばバックの「チキ」はJUSTINE YAPの兄弟であるIVAN YAPが務めています。
CHINA TOWN/DON DRUMMOND& THE SKATALITES
WAR & STRIFE / FERDIE NELSON
(TOP DECK JY-5/WIRL-109)
  97年あたりからまとまった形でCD化されたTOP SOUNDS FROM TOP DECKシリーズの音源は、一部のスカマニアにとってはKILLERな曲の宝庫としてコレクションの対象になっています。 この曲もDON DRUMMONDによるSKAの素晴らしさを再認識させられる名曲といえます 。 CHINA TOWNはTOP DECK音源によるアルバムSKA BOO DA BAに収録されていましたが、上述のCD化によりSIDE BもVOL.2のA LOVE TO SHAREにめでたく収録されました。
RINGO / THE SKATALITES
MEN ALONE/ THE DECONS
(TUNEICO JY-16/JY-22)
  当時どのような形でジャマイカに音源が伝わっていったのか 想像するだけでも疑問は尽きない、 あまりにも有名な美空ひばりのカヴァー。このシングルのレーベルTUNEICOはTOP DECKに同じくJUSTIN YAPの所有するレーベルの一つで他にもSUNDECK(RED IS DANGER,LIVE WIRE,再発のSHOT IN THE DARK/DETERMINATION)も存在します。 こちらもマイナー調のオリエンタルな雰囲気の漂う、まさに言葉通りのFAR EAST SOUNDと形容できましょう。 アルバムでは西部劇風な馬の足音とDJ、GUN SHOTが入るバージョンでRINGO RIDERとなっていてCDのVOL.3に収録されています。
GHOST TOWN / THE SKATALITES
PLEASE BEVERLY / BIBBY&THE ASTRONAUTS
(TOP DECK JY-17/JY-9)
  GHOST TOWNはPHIL UPCHURCH 「YOU CAN'T SIT DOWN」のカヴァーです。STUDIO ONEからリリースされた同曲(SKA AUTHENTIC Vol.2に収録)とのアレンジの違いを聴き比べるのも面白く、この曲が当時いかに人気があったのかも解ります。また カップリングされているPLEASE BEVERLYでVOCAL を務めるのは THE GAYLADS のB.B.SEATONです。軽快な歌物で、個人的にはこちらがお気に入りでもあります。
I LOVE YOU
EVERY DAY/ AVALONS
(TUNEICO JY-24/JY-27)
  こちらは同じくTUNEICOレーベルながらSKAではなく、コーラスグループによるキュートなBALLAD。 このグループを構成するメンバーの詳細は不明ながら、 資料によると女性1名と男性2名からなるユニットであったようです。 しかもその内の一名は「YOU'RE WONDERING NOW」や「LOVE YOUR COMPONY」「LOVE IS STRONGER」等の ヒットで有名なデュオANDY & JOEYのANDYこと REUBEN ANDERSONであったとのことです。 またこの曲のアレンジは、かのJACKIE OPELが担当しており、OPEL自身もこの曲のコーラスに参加しているそうです。
HUNGRY MAN/ THE DEACONS
SURFTIDE SEVEN/ ROLAND ALPHONSO
(TUNEICO JY-21/JY-18)
  1965年3月スタジオワン録音のDEACONSによる軽快なスカナンバーでSKA DOWN JAMAICA WAYにも収録されています。DEACONSの録音は上記のMAN ALONEとこの曲のみで、詳細は不明です。SURFTIDE SEVENはDUKE ELLINGTON のIN A MELLO TONEをスカアレンジ。ALPHONSO、HARPERのソロが冴える名曲で、実は未発表ながらバスターでの録音もあり通 称"RANGER SPECIAL"と言われ曲調もゆったり目です。
SKARAVAN / R. ALPHONSO
ANVITION OF MAN / RUDEN ANDERSON
(TOP DECK JY-26/JY-20)
  お馴染みD.ELLINGTONの名曲CARAVANをかなり強烈なキラースカにアレンジ。収録されているのはTAKE 3で一番インパクトのあるテイクです。03年に出たBOX SETに収録されているのは TAKE 2でテンポ遅め、演奏も適当?なゆるいテイクです。このTOP DECKレーベル、イニシャルレコーディングはBABA BROOKS"FIVE O'CLOCK WHISTLE"(WIRL105)で初期の頃はBABA BROOKSがTPでいましたが、後期はJOHNNY MOOREの録音が多く、SKARAVANではきれたソロを聴かせてくれます。この盤のようにカラー盤でのリリースも多くみられます。
VC-10 / ROLAND ALPHONSO
SNAKE IN THE GRASS / LARRY MARSHAL
(TUNEICO JY-41/JY-30)
  JAZZピアニストであるRAY BRYANT の同名ナンバーのカヴァー。 当時はシングルのみのリリースでしたが、SKA DOWN JAMAICA WAYにも収録され'88年に日本でリリースされたSKA-TA-SHOTS(NEC AVENUE A32C-56)に 他のTOP DECK音源と共に収録されました。またUK盤がDOCTOR BIRDレーベルからリリースされていますが、こちらはTAKE3。意外にUK盤のほうが市場流通 枚数が少ないような気がします。 TOP DECK音源はマスターがきちんと管理(現在はREGGAE REVIVEのBOB BROOKSが版権を所有)され、シングルになっていないテイクも最近ではまとめてリリースされ容易に聞く事が出来ます。またマトリックスはJY(JUSTINE PHILIP YAPの訳,他にはWIRL,FXH,FHY,FPY,PY)が主でJY1〜60まであるとされていますが56のJERK TOWNまでしか確認できていません。 UK配給はISLAND8曲,DOCTOR BIRD2曲,PYRAMID2曲(SOUL BROS名義)のみです。 ※UK盤
SHOT IN THE DARK / ROLAND ALFONSO
DETERMINATION / ROLAND ALFONSO
(TOP DECK JY-44/JY-42)
  こちらもスカパラのカヴァーでもおなじみのH. MANCINIの曲のSKA VERSION。65年にJBC STUDIOで録音された本作品でのTbはDON DRUMMONDではなく KING EDWARDSでのSESSIONでしられるRON WILSONとなっています。DONがガールフレンドの殺害に伴い本SESSIONへの参加が出来なくなった為にヘルプでの参加したものと思われます。 裏面は大阪No.1SKA BANDであるDETERMINATIONSのバンド名の由来になった名曲です。
※両面ともカップリング違いでSOUNDECKより再発あり。
THE RETURN OF PAUL BOGLE / R. ALFONSO
LOVE IN THE AFTERNOON / DON DRUMMOND
(TOP SOUND NL-001/NL-002)
  曲の素晴らしさに加えて、曲の出所のミステリアスさがマニアをうならせるシングルと言えます。というのも、このシングル盤のレーベルはNEVILLE LEE によるTOP SOUNDSからのリリースとなっているものの、64年11月のSTUDIO ONEでのセッションでの録音のようなのです。というわけで セッションメンバーは当然同じく、仕切はJUSTIN YAPという、内実はTOP DECK作品と言えるのです。これらの経緯から一連の「TOP SOUNDS FROM TOP DECK」シリーズに両面とも収録されたようです。現在までにTOP SOUNDレーベルのレコードは数枚しか確認されていません。